(写真:新作ドロッピカ)
ドロッピカを製作中。
「なぜ今この作品か」という事は後々ステイトメントで
語るとしてちょうどレジンキャストでいくつか実験して
みたい事もあったため。
キャストって面白いんだけどもろもろの材料が結構高い。
特に色を付けようとすると一色7〜800円する色材を
用意しなければいけないので出費もバカにならない。
しかし調べてみるとどうやら「マジックインキ」で代用
できるらしいのでそれの実験。
実験項目
●マジックインキによる色づけ
●シリコン型の耐久性、寿命を延ばす型の制作
●気泡の除去
などなど。
結構面白いデーターが取れたので取り急ぎ記録しておく。
(写真:ポリッシュ後のドロッピカ原型)
シリコン型の剥離性を重視するために原型は
ものにもよるがつるピカにする。
写真の原型はコンパウンド仕上げ(細目)。
粘土に埋める。
合わせ用ポッチはΦ5くらいできれいに付けるべき。
あとあとこれがもげるとレジンが漏れるので。
今回は絵筆の柄部分を仕様。適度に面取りされていて
良さそうだったため。
型完成。
湯口はΦ5無垢棒を粘土に埋めて取った。
なぜならそこを後からカッターで加工すると
その部分から型が荒れてくるからである。
基本的にシリコン型の合わせや湯口には
角を作らない方がベターだ。
今回は115体制作。
マジックインキは黒赤緑黄橙紫ピンクを使用。
1キャスト30グラム、1,3,6,9,15滴インクをたらす。レジンは2kg×2弱使用。
という事でがんがん抜いていく。
A液にマジックインキを投入し撹拌。
その後B液を混ぜて撹拌し湯口に差していく。
ちまたではマジックインキの詰替用を仕様するのが
スタンダードらしいが一色¥300くらいしたので却下。
今回は本体を用意し中の綿をペンチで抜き取り
残ったインクを仕様。
結構十分な量が取れるうえに一色97円。
最初の2,3個くらいまでがつるピカでそれ以降
表面が曇ってくる。
この形で型の耐久性は50個前後。だいたいそのあたりで
湯口が裂けたりポッチがもげたりレジンがはがれなくなったり。
撹拌に関しどうやら割り箸など繊維質な素材で
混ぜると気泡が入りやすい。撹拌棒なんかを使うと
良いがどうやってもレジンが固まって鍾乳洞状態
になってくるので何も使わずに理科の実験風に
カップを手首でまわして混ぜてみた。
これが実は最善の方法かも。ダイブ気泡が消えた。
まだ若干気泡が残るのはおそらく湯口投入の際。
もう少し湯口は改良の必要がありそう。
という事で
●マジックインキによる色づけ
→成功。青だけ出ない。
●シリコン型の耐久性、寿命を延ばす型の制作
→湯口とポッチはきれいに作る。
●気泡の除去
→撹拌に棒は使わない。遠心力で混ぜる。
「チャプン」とさせない事がミソ。
こんなところ。
いやーやっぱり技術は奥がふかい。
という事でレビュー終わり!